距離から始まる建築

地面から少しだけ
離れた柱脚が並ぶ


まだ家はない


けれど、もう建築は始まっている

人は壁や屋根を見て家を理解する


だが、その前に決まるものがある

重さの行き先
地面との距離


まずそこに建築する態度が現れる

この家では地面に
触れすぎないようにした


離れることで
風が通り
視線が抜け


暮らしにわずかな
余白が生まれる

建築は形を
つくる仕事ではなく
大地との関係を決める
行為だと思っている

形はあとから現れる
いまはまだ、その前にいる