「見せる家」ではなく、「戻れる家」

家づくりの情報を見ていると、

広いリビング。
大きな吹き抜け。
豪華な設備。

どうしても、
目に見えるものに意識が向きます。

もちろん、
それらも大切です。

でも私は、
建築そのものが主張しすぎないことも、
同じくらい大切だと思っています。

 

今回の高床の家も、

高床であることが目的ではありません。

風が通ることも。

ガルバリウム鋼板を使うことも。

地面から少し距離を取ることも。

全部、
暮らしを支えるための手段。

 

建築は、
暮らしの主役ではありません。

人が暮らし、
笑い、
食事をし、
眠り、
また朝を迎える。

その背景として静かに在ること。

それが建築の大切な役割だと思っています。

 

だからこの家は、
誰かに見せるための家ではありません。

雑誌に載るための家でもありません。

 

一日が終わって帰ってきた時、

窓を開ける。

椅子に座る。

外を見る。

ただそれだけで少し整う。

そんな場所になればいいと思っています。

 

派手ではないけれど、
なぜか落ち着く。

目立たないけれど、
また帰ってきたくなる。

魂の居場所
心の拠り所として。

そんな場所になればいいと思っています。