お盆になると、
家族でお墓参りに行きます。
花を供えて、
線香をあげて、
静かに手を合わせて。
子どもの頃は、
その意味を深く考えたことはありませんでした。
でも大人になると、
少し見え方が変わってきます。
自分一人で、
今ここに立っているわけではないこと。
この土地も、
この景色も、
家族も、
たくさんの時間の積み重ねの上にあること。
建築の仕事をしていると、
「新しく建てる」ことばかりに目が向きがちです。
けれど本当は、
新しくつくることと同じくらい、
受け継いできたものを大切にすることも、
暮らしには欠かせないのだと思います。

家は、
今日だけのものではありません。
昨日から今日へ。
今日から明日へ。
人の想いをつないでいく器でもあります。
お墓参りを終えて帰る道すがら、
そんなことを静かに考えていました。

